この度、自著の単行本を初めて出版します。ジャンルとしては、大まかに言えば歴史読み物(内容の中心は古代史)になります。しかし民俗学的でもあったり、比較宗教学のようなところもあったりという内容です。
これまでライターとして音楽関係の記事を書く機会(STUDIO VOICE誌など)は多々ありましたが、ほぼ全くと言っていいほどこの分野の記事を発表することは無く、また本業のデザイン関係でも無いので、今回の事を意外に思われる方も居るかもしれません。
しかし、かつて私の活動の中心であったDJ/音楽活動を積極的に行わなくなってからの約10年の間、私の関心の中心にあったのは常にこの分野のことでした。一時は新たなキャリア形成のためと、知的好奇心を満たすために大学に進学することも考えておりましたが、徐々に歴史(特に日本の古代史)についての個人的な調べものに没入していき、大学進学にこだわる必要性を感じなくなりました。
今回の著書は、特に多くの民間伝承(古史古伝を含む)や民俗の研究・分析が内容の中心ですが、分析の一環として近代史にも触れており、一方で考古学的な部分もあり、なんともカテゴライズが難しい内容です。しかし、例えば関裕二氏や佐治芳彦氏の著作などに触れてきた方であれば、すんなり読めるのではないかと思います。私は宮城県仙台市出身ということもあり、また父方が伊達家の家臣の家系であったこともあり、かねてより特に東北地方の歴史、民俗には強い関心を持っていました。日本各地の民俗を取材した岡本太郎からの影響も有りました。はじめから本を書くつもりで歴史や民俗に関する調べ物をしていた訳ではありませんでしたが、ある程度調べ物を進めたところで、せっかくなので、その全てといわずともできるだけ形にしてまとめておきたいと思い、原稿を書き始めたことから、今回の件は始まりました。装丁も、私がデザイナーであることから自分が担当したいと思い、大半は自分で行いました。カバーに使用した絵は、私の家に古くから伝わっているものです。
内容のイメージをわかりやすくお伝えできればと思い、目次ページと序文、重要参考文献ページの内容をこちらに掲載いたします。かなり広い範囲の情報を含んでいますが、ミトラ教、白山信仰、庚申信仰、伊達家については特に力を入れて書いたつもりです。これまで誰も触れてこなかった事柄を多分に含むものに仕上がったと思います。
今日の話題社より「日本列島秘史――出雲、エミシ、アイヌ、サンカ、まつろわぬ民の真実を追う」2021年8月4日発売です。
※製本の都合のため、発売日が1週間ほど延期となりました。すでにご予約いただいた皆様、申し訳ございません。
すでにAmazonには情報が登録されており、予約購入も可能です。入魂の一冊です。是非、チェックしてみてください。
時間の問題もあり、書き切れなかったこともあります。今後、それについてはこのブログなどで発表することも考えております。
ちょうどこの原稿に着手した頃に皮膚炎(ステロイド外用剤依存)となり、苦しみの中、治療と平行して書き進めることとなりました。しかし、想定より遅れても形にすることができて、本当に良かったです。皮膚炎が無ければもう少し早く書き上げることもできたかもしれませんが、進行が遅れたがゆえに新たに触れることとなった情報もあり、ある意味今回の内容になったのは必然なのかもしれません。
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