先月、大国主直系の末裔である富當雄氏の「富家の口伝」を『謎の出雲帝国』『謎の弁才天女』などの著作を通して世に紹介した吉田大洋氏の未発表だった遺稿を含む『謎の弁才天女+謎の津軽第二出雲王朝(他)』がヒカルランドより発売されました。

https://www.hikaruland.co.jp/products/detail.php?product_id=3792

過去の作品では富當雄氏が東日外三郡誌やアラハバキについても言及しており、それなのに吉田大洋氏が東日外三郡誌やこれらに深く踏み込んだ作品を発表していなかったことを不思議に思っていました。しかし、ここにきて『謎の津軽第二出雲王朝』という未完の原稿が残されていたことを知り、それを読むことができるとは思ってもみませんでした。そして、それが最近発売された私の著書とほぼ同じタイミングということに、個人的に奇妙な運命のようなものを感じてしまいました。そして、その流石の視点に感動しました。まだ全ては読めておりませんが、私としては異論がある箇所はいくつかあるものの、取り上げられている情報は貴重なものを多く含んでいると思います。中でも長髄彦の末裔の方が伝える「ナガスネ彦は、ナガソネ村のスメラミコトという意味ですから、数代にわたって何人もいました」という情報は私にとって非常に興味深いものでした(山岡荘八監修『紫陽花邑』収録の内容を紹介)。私の分析も「富家の口伝」を参照したところが多くあり、和田家文書との共通点にも注目して今回の本を書きました。吉田大洋氏がご存命であったなら、是非私の本もお渡ししたいところでした。「富家の口伝」や吉田大洋氏の著作、富當雄氏の息子さんが運営する大元出版の作品群に関心のある方には、是非私の著書も読んでいただきたいと思います。『帝皇日嗣極秘口伝』など近年になって表に出た情報や、その他民間伝承なども交えて分析しています。私は蝦夷の末裔であり、伊達家家臣の末裔ですが、仙台のすぐ側の多賀城の荒脛巾神社や同じ宮城県の大崎市にある荒脛巾神社も取材し、分析を記しています。『謎の津軽第二出雲王朝』と併せてお読みいただきたいです。

日本列島秘史――出雲、エミシ、アイヌ、サンカ、まつろわぬ民の真実を追う 鈴木真悟 (著)

今後、今回の著書には時間の問題で書き切れなかった内容を少しずつこのブログに書いていくつもりでしたが、その際には『謎の津軽第二出雲王朝』についても触れながら進めていきたいと思います。