私の「脱ステロイド開始から現在まで」の概要③

12月、手のひらが猛烈にかゆくなり、再び水泡が現れはじめる。同時に、足の裏にも水泡が現れる。7月に同様の症状が現れたときと同じように、足の裏と手のひら全面の水泡が縮みながらが角化し、少しずつ剥がれて治った。一度は完治に向かうかと思ったほど皮疹が治りかけていたのに、再び悪化に転じたということから、内服のステロイドが効かなくなっているのではないかと疑った。
クリニックの先生へ、やはり内服はもう止めた方がいいのではないかと相談する。しかし、好酸球値が正常値になるまでは、減薬はしないという判断が下される。

それからの冬の間は、特に顔と手の甲の乾燥に苦しめられた。冬の空気の乾燥もあり、顔の皮膚は常にがさがさになった。手の甲は拳の周りの角化が進み、ひび割れが増える。手首周りも皮膚の光沢が強くなり、落屑が増えた。
これはステロイドの内服が効かなくなってきただけではなく、内服によってさらにリバウンドが強くなっているのではないかと思い、本当に内服の量に問題はないのか、改めて調べてみた。
すると、通常1日あたりのコルチゾールの分泌量は5〜10mgだという。少量だから問題ないと毎日5mgの内服を指示されてきたが、1日分の分泌量と同じというのは、すべて吸収される訳ではないにしろかなり多いのではないかと思った。
既に効かなくなってきているのだから、減らしていくべきではないかと考えた。冬の間は冷えと乾燥が気がかりなので、少し暖かくなってきたら、内服の量を減らしていくことにした。

2018年3月半ばから、プレドニンの減量を開始。少しずつプレドニン錠を飲まない日を増やしていき、数ヶ月かけて完全にプレドニン内服を止めることを目指した。その間はメシマコブやアスタキサンチンなどの抗炎症作用のあるサプリメントを多めに摂るようにした。時々炎症が強くなって肌の赤みが増したが、サプリメントの量を少し増やすとある程度治った。大きな悪化もなく、6月頃には完全にプレドニン内服を止めることができた。

完全にステロイド外用剤の使用を止めることができたので、このまま皮疹も収まっていくかと思っていたが、ふくらはぎのアミロイド苔癬が増えていく。膝のしわも増え、いわゆる「象の膝」と呼ばれる状態になる。また、足全体の所々に貨幣状湿疹が現れる。落屑も続いていた。

7月、湿気で背中がかゆくなり、背中をかくことが増えた。そのため無理に手を背中へ伸ばして引っ掻き続けたため、両手の親指がバネ指になった。ステロイド剤内服を止めたことで、またリバウンドが強くなったように感じた。バネ指も、リバウンドによる炎症が関係していたのかもしれない。鍼灸に通って治療する。二ヶ月ほどで完治。

9月、太ももの付け根が腫れ、表皮が繰り返し剥がれるようになる。肛門の周りもかゆくなる。

10月、太ももの炎症が拡がったのか、陰嚢の表皮も剥がれるようになる。

11月、太ももが腫れる面積が拡がる。陰嚢の表皮は何度か丸ごと剥けて、炎症は治った。

12月現在の症状は、酒さ様皮膚炎、背中以外の全身からの落屑、ふくらはぎにアミロイド苔癬、手足の紅皮症、足の所々に貨幣状湿疹、足首の角化、象の膝、など。ピーク時と比べれば大分回復はしたものの、なかなか完治には至らない。

症状について、かなり長く書いてきましたが、特に伝えたかったことは、数ヶ月(軟膏の使用期間)というかなり短期間のステロイド外用剤の使用だったにも関わらず、これだけ多くのリバウンドの症状が現れたという点です。リバウンドの症状が現れてからは、約一年ほど内服もしました。細かくなり過ぎるので、触れなかった様々な症状もありました。私はもともとアトピーと診断されたことはありませんでした。現代のアトピーの定義についても疑問を持っていますが、私の場合、ステロイド外用剤を使用するまで、現在のように全身に皮疹が現れたことは一度もありませんでした。アトピー診断されたことが無ければステロイド外用剤依存は無縁だと思う方も多いのではないかと思いますが、病院が安易にステロイド外用剤の処方箋を出す現代では、誰もがステロイド外用剤に関わる可能性があるということを、是非知っておいていただきたいと思います。また、私と同じようにステロイド外用剤依存で苦しんでいる方にとって、なにかしら参考になる部分があれば幸いです。

今後は、ステロイド外用剤依存に関する研究や治療についてなどを記していきます。