「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2018」でステロイド外用剤依存“steroid addiction”が言及されました。「主として成人が顔面や陰部などにステロイド外用薬を長期間使用した例で、ステロイド外用薬を突然中止すると,紅斑や潮紅,浮腫,丘疹や膿疱などが出現,悪化することがある(96)。このような状況が疑われる場合は、皮膚科専門医に紹介することが望ましい」という記述があるようです。深谷元継医師のサイトでこの件を知ったのですが、私にとって非常に嬉しい報せでした。

これまで、多くの皮膚科医が「ステロイド剤のリバウンドは存在しない」としていた背景には、日本皮膚科学会のガイドラインでステロイド外用剤依存について触れていなかったことがあったと思われます。

私がステロイド外用剤依存を発症してから、周囲の人にこの症状を話しても、いまひとつそれがどのようなものか伝わらない場合も多かったです。そして、それについて検索してみた人から「ステロイド剤のリバウンドは存在しないって書いてあった」といったような報告を受けることがあり、なかなかこの症状について理解を得られない状況でした。今後はっきりガイドラインに記載があると言えるということは、かなり心理的重圧が軽くなるように思えます。

これも、深谷元継医師や脱ステロイド医の方々が日本皮膚科学会へ提言を繰り返し続けてくださった結果であり、感謝してもしきれません。

個人的には、さらに「長期間使用した」という曖昧な表現をなくし、より具体的な表現へ改めてもらいたいと思います。私の場合、数ヶ月の使用で発症してしまいました。これを長期間とは捉えない人もいるのではないかと思います。